2019.01.06
祈りの宿る手毬暦 – 2月 – 雪
清めることを「雪(そそ)ぐ」ということから
雪は浄化を意味し
豊作の前兆を表す吉祥模様でもある。
静かな冬の宵を藍染の糸で
銀糸や白糸で雪の結晶をかがり
冷たさを冬の間に地面で感じなければ咲かない
ハルジオンで染めた黄色が
春の小さな息吹を思わせる。
山西先生の選句、芭蕉が本当に素敵でした。
毎回私も楽しみにしていて、芭蕉ときた〜とワクワクしました。
君火をたけ
良きものをみせむ
雪まるげ
雪、寒さの中の火
対話なので誰かと一緒という温かみ
芭蕉がせっせと作っている雪だるま
雪だるまを丸める様子は手まりにも繋がる。
芭蕉が雪だるまを丸める姿は、現代に生きる今の私たちに近くて、一気に時を超えて近づいた気がしました。
なんちゃって文学部だった(英文科ですが)私には、言葉と手まりのコラボはたまりません。
今回は雪をテーマに色々なパターンを作ってみました。
小さな手まりの方の雪の結晶パターンは、12月の手まり定期コースで生徒さんにもトライしてもらったストロースターの模様からヒントを得て頭にありました。
雪の結晶を作っているとは知らない以心伝心の手まり生徒さんが同時期にその模様を完璧なレベルにまで既に上げていた!ので驚きました。
ヒロミ雪結晶パターンとテマリシャスでは呼ぼう!と思います。色々他にも可愛い結晶パターンが生まれていて素晴らしいのでみてくださいね→こちら
雪の結晶はレースパターンより、手まりらしいかがり方の動きをするのでやり易いと思います。
大きな手まりの方は模様が連続して手まりらしい作り方でした。かなり細かく地割をしますが、地割さえ終われば、作っていて楽しかったのでこれはいつか手まり生徒さんとやりたいです。
模様が切れない、ぐるっと周って繋がる、手まりの球体にはそんな意味も隠されているのではないかと思います。
さて、2019年初の手まりは雪でした。
皆さまと繋がる2019年を祈りながら。
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2019年は毎月連載!
また来月をお楽しみに。